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今年のミラノ・サローネ国際家具見本市の会期中、「エルメス・パヴィリオン」を建築家の坂茂とジャン・ドゥ・ガスティーヌに依頼した、エルメス。
一目で両氏の建築スタイルをうかがえる、紙管材を組み合わせた空間には、エルメス社のものづくりを伝えるべき、要素が凝縮されていた。馬具の老舗であるエルメス社は、世界に類をみない、ブランドとして現在もありつづけている。

バッグやファッションアクセサリーは、ごく一般的な商品であるかもしれないが、家具、カーペット、床や壁面用のテキスタイルやテーブルウェアも展開する。今回は、デザイナー ジャン・ミッシェル・フランクの作品の復刻を記念するべき、展示ともいえた。紙管材は、光を反射しない環境に溶け込み、柔らかいイメージを与える。そこに、一軒の家を再現した居間、寝室、書斎、パティオなど6つの空間構成がなされた。デザイナーのアントニオ・チッテリオ、エンゾ・マリ、インテリア・デザイン事務所RDAI(ルナ・ドゥマ インテリア・デザイン)たちも参画した。

欧州では、紙の価値観が日本と異なり、評価されていない素材の一つであるが、ここで紙管が構築する「真の優美さ」に触れられる機会があったと実感する。

(取材・文 Kaoru URATA)
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