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ストーリーがあってこそ、ブランドの面白みがある。フランスのメガネ製造会社VUARNET(ヴュアルネ)は、そんな一社である。 「恰好のいいメガネを意識せずに、質にこだわりつづける」のには、理由があるのだ。ファッションとして、鼻の上にのせるサングラスだけでは、強い陽ざしから大切な目をいたわることはできない。そのために、レンズの研究を続けている。

ブランドの誕生は、1960年2月22日の冬季オリンピックにさかのぼる。フランス人のスキー選手Jean VUARNET(ジャン・ヴュアルネ)が金メダルを獲得した時の表彰式の放送を観ていた、メガネ屋とレンズ製造企業のロジェ・プイユとジョセフ・アチギアンは、ブランド名を選手に託した。そして、1984年のロサンジェルス・オリンピックで公式協賛企業として、一躍名声を得た。その時のスローガンが、“It’s a Vuarnet day today!”で、現在でもホームページや広告媒体に引用されている。ヴュアルネのメガネをかけると、毎日、美しい景色が見られるような気持ちにさせてくれる。

山、海、都会での用途に応じて、色や反射を調整したレンズが特徴だ。VL1021は、80年代のモデルを復刻した、ブランドの象徴的な商品である。レンズは、都会での使用を研究したCITYLYNXで、特質としては、変形や屈折がなく見え、キズ、温度への耐久性にも優れている点が挙げられる。

http://www.vuarnet-international.com/

(取材・文 Kaoru URATA)