201201ws
風景や建築などの日常的断片を撮影しながら、「時間」や「記憶」という、写真の本質に関わる要素の探求をおこなってきた写真家、ジェームズ・ウェリング。独学で写真を学んだウェリングが最も影響を受けた作家は、 写真と見間違うほど写実的でありながらも深い精神性をはらんだ絵画を描く、アンドリュー・ワイエスという画家であった。

ウェリングにとって3年ぶり7度目となる個展が、1月20日よりWAKO WORKS OF ARTにて開催される。自らの作品へのワイエスの影響を再認識したウェリングは、ワイエスが描いた場所を訪れ、写真によってその風景を再現するということに、今回の新シリーズで挑戦している。ワイエスの絵画に描かれた風景は、ウェリングの写真にはどのように写し出されているのか。被写体のなにかを追求するのではなく、その被写体を写すことによって写真という媒体にどのような意味を与えるかを問い、写真が本来備えている多義性を引き出すウェリングの写真は一見の価値あり。

Wyeth(ワイエス)
会期:1月20日(金)~3月10日(土)11:00~19:00 日・月・祝休み
会場:ワコウ・ワークス・オブ・アート

■お問い合わせ先:ワコウ・ワークス・オブ・アート Tel:03-6447-1820