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ビューク、ザ・ローリング・ストーンズ、ケミカル・ブラザーズなど数々のミュージックビデオを手掛け、映画では、『エターナル・サンシャイン』『恋愛睡眠のすすめ』『僕らのミライへ逆回転』といった遊び心にあふれる快作で、日本でも多くのファンの心をつかみ、遂にはハリウッドに進出して『グリーン・ホーネット』というアメコミ大作まで手掛けた奇才ミシェル・ゴンドリー。 彼の最新作、映画『ウィ・アンド・アイ』が4月27日から公開中だ。

本作は自らの高校時代の体験を基に、ティーンエイジャーの本音を見つめる青春ドラマだ。一台の下校バスに乗り合わせた若者たちの虚勢や不安、複雑な心模様をあぶり出す。キャストは、ブロンクスのコミュニティ・センター“ザ・ポイント”に集まる実在の高校生たちを起用しているという。アマチュアを起用するという手法は『僕らのミライへ逆回転』の中でも使われており、また、パリのポンピドゥー・センター内に設立した『アマチュア・ムービー・ファクトリー』における共同作業とも通底している。

全てのストーリーが下校バスの中で演じられながら、そのポップコーンのようにはじける会話に加えて、効果的に差し挟まれる回想や妄想シーンでは、ゴンドリーのトレードマークともいうべきオフビートなビジュアルも健在。多くのゴンドリーファンも納得するはず。 2012年カンヌ国際映画祭監督週間のオープニング作品として上映されると、「彼の最高傑作!」と絶賛する映評を続々と獲得した。いつしか過ぎ去った青春の日々を思い起こさせ、深い共感を引き出してくれる作品。ぜひ注目してみてはいかがだろうか。


映画『ウィ・アンド・アイ』
監督・脚本:ミシェル・ゴンドリー
出演:マイケル・ブロディー、テレサ・リン
2012年/アメリカ/カラー/ビスタ/ドルビーデジタル/103分
原題:THE WE AND THE I
配給:熱帯美術館
4月27日(土)より シアター・イメージフォーラム、シネ・リーブル梅田にてロードショー
(C)2012Next Stop Production. LLC


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