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身の回りにある日用品を長く愛用する。それは暮らしを彩る道具と呼吸を合わせるように丁寧に暮らすということでもある。けれど、道具は使っているうちに、壊れたり、消耗していく。だからメンテナンスのしやすさや、いざという時には修理ができるのかどうかも、ものを買う時に確認することにしている。手に取った時にはまだわからない、経年変化の味わいを楽しめるのも、長く使えるための手だてがあって叶うものだからだ。

daitadesika2小田急線、世田谷代田駅近くの商店街の一角にある道具店「ダイタデシカ、」は、作り手の丁寧な手仕事と想いが込められた逸品が揃う。所せましと陳列された道具たちには、それぞれに唸るようなストーリーが隠されていたり、ユーモアに溢れたクリエイティブのかけらが散りばめられていて、まるで宝探しをするみたいなワクワクとした気持ちにさせられる。
オーナーの南秀治さんは、もともと家具職人だという。昨今、商店街に目立つようになった空き家を大胆に改修して、2014年年6月にこの店をオープンした。店内はすべて手作りで、ウッドデッキのぬくもりがありながら、柱は黒くスタイリッシュさを加えて、居心地の良い空間を作り上げた。土日ともなれば、近隣の住民がひっきりなしに店の扉を開く。

daitadesika3南さんは、世田谷代田ものこと祭り実行委員として、2012年から全国からものづくりのつくり手を集めた「世田谷代田ものこと祭り」を運営している。地域に根差した南さんの活動の延長線上に、「ダイタデシカ、」が誕生した。「『ダイタデシカ、』という店名は、ここでしか見つからない商品やここでしかできないサービス、出会いを提供したいという思いからつけました。」と南さん(写真右)。
「世田谷代田ものこと祭り」を背景にした全国各地の職人やクリエイターとのネットワークから、さまざまなアイテムが南さんの元に集まってくる。この店にしかないオリジナルの商品や、カラーをカスタマイズできるものなどもある。南さんがアイテム選びに目利きするポイントについてたずねた。「使いやすいのはもちろん、持っていて嬉しい、そしてちょっと人に見せたくなるようなアイテムを集めてみました。」また店内のどの商品も作り手の顔が見えるのも特徴だ。「ものを長く愛用していただきたいという思いから、8割ほどのアイテムは修理をお受けすることができます。商品を選ぶ際に作家さんに必ず修理ができるものかどうか確認するようにしています」。
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人気の若手デザイナーブランド「NIZYUKANO」の使いやすく、ミニマルな仕立てのオリジナルバッグ。「TAKAHASHI CRAFTS」のデザイナーが一枚一枚丁寧に仕上げた「両手持ちのカッティングボード」。ごはんをよそうとより一層おいしく見える大ぶりで浅めの森正洋デザインの平茶碗。ガードがスライドして赤ちゃんから大人まで座れる「UPRIGHT(アップライト)」。どれも、見ているだけで手を伸ばしてみたくなる。さらに南さんにそのアイテムのストーリーをきけば、今度は欲しくなってしまうものばかり。
店内では、プロの作家を招いて、一緒にものづくりを体験できるワークショップや、日本各地の珍しくておいしい食材の試食会、アーティストの個展、協力メーカーの企画展、また子供の感性を育てる子供向けワークショップなど、さまざまな催しが開かれる。3月は、美しい文字の書き方を習う「美文字喫茶」を開店。こちらはコーヒーとお菓子付き。4月は、壊れた陶磁器を漆で修繕し、その部分に金蒔絵を施して仕上げる修理法「金継ぎ」のワークショップが予定されている。珍しい技術を体験できる機会なので、気になる方はぜひチェックを。

ものに出合えるだけでなく、ものを介しての人々との出会いも楽しみだ。ふと、思い立ったら、さっそく出かけてみたくなる。そんな街の道具店。何をお持ち帰りするかはあなた次第。

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ダイタデシカ、

東京都世田谷区代田5-9-7
Tel:03-6677-4394
営業日: 金.土.日.月
営業時間: 13:00~20:00
小田急線/世田谷代田駅(西口)より徒歩2分
京王井の頭線/新代田駅より徒歩5分