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ここ数年、日本発着のクルーズが急増。実際に参加し、クルーズ旅の魅力にとりつかれたという人が周囲に増えてきているのを感じる方も多いだろう。しかし、百聞は一見にしかずだ。寄港地の魅力にはじまり、船内での愉しみ、美食、エンターテイメント、クルーズならではの旅情を味わってみてはじめて、クルーズという旅行スタイルが、新鮮で、しかも理想的であることに気が付くはずだ。 「え、クルーズってそんなにいいの?」。「たしかに憧れるけど、裕福な年配の方のためのものでしょう?」。そんな風に思っているならば、それはとてももったいない誤解。とりわけ、海外旅行三昧してきた30代、40代のverita読者世代の女性たちにとって、クルーズの楽しみ方に目覚めることこそ、これからのトラベルライフをより充実したものにしてくれるに違いない。

そこで今回は、アメリカのサンタクラリタに本社を置く世界三大クルーズ会社のひとつ「プリンセス・クルーズ」の豪華客船ロイヤル・プリンセスに乗船して、クルーズ好きならずとも、その響きに心ときめく、「地中海とエーゲ海クルーズ」を取材した。今回、クルーズ初心者のライターが、実際に乗船した体験をもとに、クルーズ旅の醍醐味をレポートする。

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ロイヤル・プリンセス「地中海とエーゲ海クルーズ」

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  • 港から船の全景を撮ろうとしても、かなり遠くからでないとフレームにおさまらないのだ。

まずクルーズの基本情報として、世界にはいくつもの大きなクルーズ会社が存在する。それぞれ個性ある船、サービスを展開していて、クルーズファンはそれぞれお気に入りのクルーズ会社があったりするのだとか。

今回、筆者が乗船した「プリンセス・クルーズ」は、2015年に創立50周年を迎え、3万トンクラスの小型客船から10万トンを超える大型客船まで17隻の客船を持ち、世界中を航行。伝統に裏付けされたホスピタリティとともに、バラエティの豊富さも魅力。2013年からは日本発着のクルーズもスタートしたのでご存知の方もいるのでは?

そして今回のコースは、ギリシャ・アテネのピレウス港からスタートし、地中海、エーゲ海をめぐり、イタリア・ローマのチビタベッキア港で下船するという、8日間のクルーズ。港に着いて、まず驚いたのは船の大きさ! プリンセス・クルーズが誇る最大規模の客船である「ロイヤル・プリンセス」は、全長約330メートル、総トン数142,229トン。数字だけ聞いてもピンと来ないかもしれないが、19 階建てで乗客定員は3560人と聞けば、ちょっとしたホテルの大きさだ。

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チェックイン~乗船、そして客室へ

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  • 上:クルーズ中の重要なアイテム、クルーズカード。下:チェックインカウンター

港に着く前はいったいどうやって乗船するのか不安だったが、手続きはいたって簡単。荷物は港に着いたら事前に配布されているタグをつけ、スタッフに預ける。すると、後に自分の部屋に荷物が運ばれてくるというシステムだ。その後、どきどきしながらチェックインに進むわけだが、こちらも拍子抜けするくらい簡単。事前に送られてきたEチケットとクレジットカードを掲示するだけで、2分もかからなかった。チェックインの際、「クルーズカード」が渡されるのだが、これが重要なアイテム。クルーズ中の身分証明証であり、部屋のキーであり、船内でキャッシュレスで買い物できるクレジットカード代わりになる。

チェックインを済ませたら、クルーズカードを掲示して、いよいよ船内へ。まずはこれから1週間滞在することになる、客室へと向かう。

今回、滞在したお部屋は「海側バルコニー」。ホテルと考えたら広いスペースではないが、清潔で、最低限のものは揃っていて、充分に快適。クルーズ中は同じ客室係が客室掃除を担当してくれるので、下船までの間にきっと仲良くなるはず。1日2回のハウスキーピングが入るので、気持ちよく過ごせる。

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左:5~7階は吹き抜けの煌びやかなアトリウム。周囲をいくつかのバーやレストランが囲んでおり、ここでさまざまなイベントが開催される。 右:海側バルコニーの客室

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荷物の整理が終わったら、船内の探検へ

34516階のプールデッキに上がってみると、夜の出航までまだだいぶ時間があるにもかかわらず、たくさんのゲストが寛いでいた。プールで泳ぐ人もいれば、プールサイドでカクテルを嗜む人、読書にふける人、ジャグジーでのんびり過ごす人など、みなさん思い思いの時間を過ごしている。一刻も早く水着に着替えたい気持ちをおさえつつ、もう少し探検を続けることに。

「ロイヤル・プリンセス」のプールデッキには、海面から40メートルの高さのガラス張りの通路「シー・ウォーク」が設置されていて、絶好のフォトスポットだ。そうこうするうちに、プールサイドの大型液晶スクリーンで映画がスタート。
船内で開催されるイベントや寄港地の情報、ヨーロッパ周遊で気になる時差、ドレスコード(あるんです!)のことなどは、毎日発行される船内新聞「プリンセス・パター」にすべて記載されている。基本は英語だが、日本人の乗船が多い特定のクルーズでは日本語版も用意されている(今回もそうでした)。プールサイドのデッキに腰かけ、スケジュールを確認していると、まだ船は動き出していないのに、テンションが上がってくる。さて、水着に着替え、ジャグジーに入りながら、出航を待つとしよう。

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>>(2)|エーゲ海&アドリア海の美しき街巡りへ。


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一生に一度は行きたい地中海クルーズ

>>(1)|乗船編 いざ、クルーズ旅行へ

>>(2)|エーゲ海&アドリア海の美しき街巡り

>>(3)|船上で味わう美食と絶景

>>(4)|クルージングデー、その百花繚乱の楽しみ


協力:プリンセス・クルーズ