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「アジアのベストレストラン50」では、レストランのランキングと同様に、個人の料理人に授与される賞も最新のガストロノミーを反映するので重要だ。ランキングの詳報に続いて、日本人シェフ受賞者のインタビューを紹介したい。

(写真上)左から、「菊乃井」村田吉弘氏、「エテ(été)」の庄司夏子氏、「ラ・シーム(La Cime)」高田裕介氏。

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「アメリカン・エキスプレス・アイコン賞」を受賞したのは、日本食の伝統を世界に広める京都「菊乃井」の村田吉弘氏。「これまでに様々な賞をいただいてきましたが、最も嬉しいといえる賞でした。多くの料理人の中から選んでいただけたのは、日本の食の素晴らしさがアジアの方々にわかっていただけたからだと考えています。2004年に特定非営利活動法人『日本料理アカデミー』を設立して以来、旨味といった日本料理の真髄を伝播してきたことが評価されたということなので感慨無量です」と述懐する。

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(写真)「菊乃井」料理。

これからについては「日本料理の技法は、日本料理か、日本料理以外かといわれるくらい非常に特徴的なので、その伝統をしっかりと後世に残していかなければなりません。日本料理のエッセンスをどの国の料理人にも伝えてきましたが、これからも世界中の人々に伝えていきたいですね」と力を込める。

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大阪のフレンチで一目置かれている「ラ・シーム」の高田裕介氏が受賞した「イネディット・ダム社 シェフズ・チョイス賞」は、料理人によって選ばれるアワードだ。

選出された理由を尋ねると「しっかり発信してきたたことがよかったのではないでしょうか。様々な料理を作ってはスマホで撮影し、Instagramに投稿して発信してきました。数多くのクリエーションが評価されたということなので純粋に嬉しく思います」と穏やかに答える。

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(写真)「ラ・シーム」料理。

「話すことはあまり得意ではありませんし、何か特別なことをしているという意識もありません。ただ、ものをつくる仕事をしているので、伝えることの重要性は認識しています。大阪は現在もフランス料理店の経営が難しいといわれているだけに、今後もできる限り発信していくことが大切だと思います」と真摯にいう。

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「ヴァローナ社 アジアのベスト・パティシエ賞」を受賞したのは、世界のセレブリティーが訪れる「エテ」の庄司夏子氏。

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(写真)「エテ」ケーキ。

独立して以来、注目の女性シェフであったが「受賞したことによって、私自身が変わることはありません。オートクチュールの特別なスイーツを生み出し続けていくだけです」と歯切れよく述べるが、「世界から評価されている賞であるだけに、今後は仕事の幅がさらに広がると考えています」と加える。

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(写真)「エテ」料理。

次なる目標について「日本の女性シェフとして初めて50位以内にランクインしたり、ミシュランガイドで星を獲得したりしたいですね。5年以内に女性初のタイトルを全て獲得できるように邁進します」というのは、向上心溢れる庄司氏らしい回答だ。

日本は2020年の「アジアのベストレストラン50」で多数ランクインしたが、個人賞でも3人が受賞した。日本のガストロノミーシーンでは、レストランはもちろん、シェフの活躍にもますます注視していきたい。

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