木下着物研究所

和mono
‐365日のリアルなきもの生活‐

さて、今日は何を着よう。
日常のワードローブに「きもの」という選択肢が増えたら。
現代的なセンスと確かな目でセレクトする
365日を彩る木下着物研究所のきもの生活。

木下着物研究所書:©ichiroku



着物に興味はあってもなかなか手が出ない。その理由の一つに、着付けを挙げる人がいるかもしれない。自分でキレイに着付けられる自信がない。しかし、365日を着物で過ごす木下着物研究所の木下紅子さんは「着方については、とにかく慣れです」と話す。「回数を重ねるごとで着物の着方は上手になりますし、自分にとって心地よい着方も分かってくると思います。ハレの日でどうしてもパーフェクトに着たいという時は、着付けのプロにお任せするなど、着付けの心配をしなくてもいくらでもやり方はあります。」と言う。
さらに時代はオンラインへ向かい、今や対面での着付けレッスンだけでなく、リモートで指導することもできるのだそう。たとえば海外にいるなど対面できない場合でも、着物を上手に着こなす術は、どこでも身に着けられる時代になったようだ。
※本ページ内では、自分で着物をまとうことを「着方」とし、人に着せてもらうことを「着付け」とします。

木下着物研究所

木下着物研究所
木下紅子さん


木下着物研究所 女将、紅衣 KURENAI 主宰
着付師範、和裁技能検定優秀者、日本茶アドバイザー
著書:『あたらしい着物の教科書』(日本文芸社)

1976年生まれ、鹿児島県出身。百貨店の企画部門等に勤務後、結婚を機に着物の世界へ。夫の木下勝博と共に老舗博多織元の着物ブランドの立ち上げに従事し、旗艦店の女将を7年間務める。退職後に和裁を学んだのち、平成28年に自身の着物ブランド「紅衣 KURENAI」をスタート。顧客のライフスタイルや個性にあった着物の提案をモットーに着物の見立て・誂えからメンテナンスまで、着物生活に関わる様々なサポートを行う。また、ほぼ100%着られるようになるマンツーマン「着方教室」を担当。
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自分の体型やライフスタイルに合った、
自然な着物の着方を身につける。


Vol.1でもお話ししましたが、私が思う着物を粋に着こなしている方というのは、自分に無理のない着方をしていることがとても大切だと思っています。自分がリラックスしていて、心地よくなければ、それは他人に伝わります。自分の体型に合った無理のない着方、自分の考えやスタイルに添う形で着物をまとうことで、その姿はどなたから見ても素敵に見えるのではないでしょうか。着付けは、他人に任せることもできると言いましたが、もっとリアルに着物を楽しむのであれば、やはり回数を重ねて、自分の考えに合った着方を身につけていきたいものですよね。

私のサロンでは、着物生活に関するワンポイントアドバイスをYoutube動画で発信しているのですが、たった数分でも毎日、着物のエッセンスに触れる機会があるということも"慣れ"のひとつだと思います。日々の積み重ねで、着物がより身近になり、今度はああいう風に着てみよう、これも試してみようと思ってくだされば幸いです。

(写真右)自然体で着物を着こなす木下さん。着物を着る時に心に留めておくべきことは、「不用意に大きく動かないこと」だという。「長襦袢を着て、襟まわりがおおよそできていて、それにあわせて着物を着ます。ですので、大きく動いてしまうとせっかく綺麗に着た長襦袢が崩れてしまうので気を付けてください。着物を着る時に必要な道具を取る時も上半身をできるだけ動かさないようにして、下半身だけでしゃがむようにします。」初心者でも分かりやすく的確なアドバイスをしてくれる。木下さんが毎日着物を着て生活するようになったきかっけは、かつての職場で着物を着る仕事をしていた際には休日は洋服を着ていたそうだが、自分自身の生活の中で、洋服と着物を分けて考えて、着分けることが非効率だと思うようになったのだそう。そして自分が着物ライフを送ることで体験したことを顧客に伝えていくことが、自分にとっても相手にとってもよりよく着物の楽しみを教えられる方法になるのではないかと考えたという。

着用の着物コーディネート:付下 松風、名古屋帯_霞暈し、全て、紅衣 KURENAI オリジナル。

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レベル毎の悩みを解決!どこでもオンラインで着方のレッスンを。

コロナ・ウイルス感染拡大の影響で対面での接客が遠慮されるシーンが増えている昨今ですが、着物を誂えることに関しては実際の生地のお色味を確認していただく必要があるので、対面でマンツーマンでのお伺いがベターですが、着方に関しましてはリモートで指導が十分に可能であると感じています。もともと海外にお住いのお客様には、オンラインで着方のレッスンをすることなども行っていましたが、コロナ禍の状況を踏まえて、今後はオンラインでのリモート着方レッスンを本格的にスタートしようと思っています。

まったくの初心者から、着物を着慣れている方まで、それぞれのお悩みに合わせて一対一でのオンラインレッスンができれば、より多くの方々にもっと気軽に着物ライフを楽しんでいただくきっかけになるのではないかと思っています。もちろんリモートでレッスンを行うメリット、デメリットもあるかと思いますが、コロナ禍の状況を自分にとって有利に活かして、着物を通じた新しい日常の楽しみを見つけていただけたら、これに勝る喜びはありません。

ONLINE CONTENTS

オンラインで気軽にチェックできる着物ライフのエッセンス。ステイホームの隙間時間にぜひ覗いてみて!

公式Youtubeチャンネルで着物のワンポイントアドバイスを毎日更新中!

オンラインでの着付けレッスンの他、木下さんが2020年1月からスタートしている公式Youyubeチャンネルでは、着物に関する豆知識をショート動画で発信している。これが好評で視聴回数が1万回を超えることも多い。視聴者からのコメントには紅子さんが一人ひとりに丁寧に返信をしている。そのやりとりを見るだけでも参考になるはず。

コンテンツの内容は、帯の締め方や着崩れない着方のコツをはじめ、冬場の寒さ対策や雨の日の対策、着物ヘアアレンジなど多岐にわたり、タイトルをみて、知りたい動画だけ再生できる手軽さもオンラインならでは。リアルな着物ライフの声を聴いていると、自分ももっと着物ライフを楽しもうというモチベーションもアップすることうけあいだ。

木下着物研究所 -Kinoshita Kimono Labへ

「着物が教えてくれる幸せ」に共感できる一冊

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本書が大切にしている軸は「いまの暮らしに沿った着物スタイル」。「こう着るべき」と縛るルールブックでなく、伝統をふまえつつも、これからの装いに役立つ情報や考え方を提案し、着物を着たい方たちを「この本一冊あれば着られる! 」と後押しする応援書。

『あたらしい着物の教科書』
2,000円(税抜)
出版社:日本文芸社
著者: 木下着物研究所、木下勝博、木下紅子
撮影: 大沼ショージ、武藤奈緒美、木下勝博
単行本: 224ページ
発売日: 2018年3月30日(2020年3月1日第四刷発行)

表紙撮影 大沼ショージ
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木下着物研究所
//kinoshitakimono.com/

主宰者である木下勝博さんと木下紅子さんが一年365日のほとんどを和装・着物で過ごすことを通じて、伝統を大切にしながらも現代生活にあった着物や和のライフスタイルを提案する完全予約制の着物サロン。在庫販売をするショップではなく、着物ライフのカウンセラーとして個別の要望に応じた着物の見立て・誂え、着物のコーディネートやメンテンナンスを展開する。近年は、海外や遠方の顧客などからオンラインでの相談も増えている。オリジナル着物ブランド「紅衣 KURENAI」や着物や和に関するイベント各種なども開催している。
*完全予約制、来所の際は事前にCONTACTより要予約。
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