カクテルやスイーツに欠かせないリキュールやハーブティーの起源をご存知だろうか。ハーブを活かしたこれらは、もともとは薬用として重宝され、教会や修道院で修道士たちによって作られていたものなのだ。(写真上)クスクスの上に有機ライムのチャツネをのせ、コリアンダーソースでタイ料理風に。 マリネほどオイリーではなく、あっさりとした味わい。消化促進効果が期待できるので、胃が疲れ気味のときにおすすめ『イカ、タコ、天使エビのレモングラス風味 コリアンダーソース』\\2,600

中世のヨーロッパでは、教会とは信仰をする場所であると同時に病める人々を癒す救済所という一面もあったため、自ずとハーブを用いた自然療法が発達したのである。

とりわけ有名なのが、イタリア・フィレンツェの修道院サンタ・マリア・フラ・レ・ヴィニェ。のちにサンタ・マリア・ノヴェッラ教会へと発展し、1612年には正式に薬局として認可される。隆盛を極めていたメディチ家の庇護のもと研究を重ね、多くの功績を残してきた世界最古の薬局として知られている。

（写真右上）契約農家で育てられたディルやチャーピル、イタリアンパセリ、オレガノ、ルッコラなどのハーブ15種類、壬生菜、水菜などの葉野菜をバルサミコベースのオリジナルドレッシングでいただく体内からキレイになれる一品。ボリュームがあるのでシェアしていただくのもおすすめ『ジャッジョーロ名物 ハーブサラダ』\\2,400

中世のヨーロッパでは、教会とは信仰をする場所であると同時に病める人々を癒す救済所という一面もあったため、自ずとハーブを用いた自然療法が発達したのである。

とりわけ有名なのが、イタリア・フィレンツェの修道院サンタ・マリア・フラ・レ・ヴィニェ。のちにサンタ・マリア・ノヴェッラ教会へと発展し、1612年には正式に薬局として認可される。隆盛を極めていたメディチ家の庇護のもと研究を重ね、多くの功績を残してきた世界最古の薬局として知られている。

（写真右上）契約農家で育てられたディルやチャーピル、イタリアンパセリ、オレガノ、ルッコラなどのハーブ15種類、壬生菜、水菜などの葉野菜をバルサミコベースのオリジナルドレッシングでいただく体内からキレイになれる一品。ボリュームがあるのでシェアしていただくのもおすすめ『ジャッジョーロ名物 ハーブサラダ』\\2,400

使用される野菜や肉、魚などの素材は、鮮度はもちろん栽培法や産地にもこだわった安全性の高いものであり、素材にストレスを与えないシンプルな調理法で仕上げる。さらに、ハーブをたっぷり活用することで薬効効果も期待できるメニューとして完成させるのだ。

料理でのハーブというと、“彩りのための添え物的存在”である場合が多いが、ここでの使われ方は想像以上。料理長の岩永建氏曰く「ハーブを大胆不敵に使っている（笑）」とのことだが、まさにその通り。ハーブの香り、風味をとことん堪能でき、改めてハーブの美味しさを実感することだろう。

（写真右）バラやオレンジ、スパイスやハーブを用いたリキュールは、初代薬局長フラ・アンジョロ・マルキッシの処方が現代に受け継がれている。食前酒にすれば食欲増進となり、食後酒にすれば消化促進作用で胃もたれ防止も期待できる　リキュール各種　\\1,200／グラス　

通常、メニューをチョイスする際は食べたい素材や調理法からチェックするのが一般的だが、ここではメニューに書添えられた効能からチェックしたい。「疲労回復」や「美肌効果」、「新陳代謝をアップ」、「ビタミン不足を解消」など気になるワードばかりがずらりと並び、あれこれ迷ってしまうのも楽しいひとときだ。

ハーブに薬効成分が含まれていることはもはや常識であるが、ここまで深く心身の健康に関わる効果を持っているとは興味深い限り。現代のストレスフルな生活や近代医療では届ききらない日常の健康維持のためにも、原点に戻って“自然の力”を積極的に借りてみたい。今後は、シソやヨモギなどのアジアン・ハーブも活用する予定とのことなので、ますます注目すべき一軒である。

（写真左）店の入り口へと続くビルの階段を下りていくと、お香の甘い香りとポプリのスパイシーな香りに包み込まれる。インテリアは、障子や竹をモチーフにしたものが随所に散りばめられ、オリエンタルなムードが漂う一風変わったリストランテだ。

text/miho sasaki、photo/shu remy kawakami