franck sorbier
1 月16日から5月15日まで、カフェ・ドゥ・ラ・ぺにて期間限定のケーキPorte-Bonheur(ポルト・ボノール=お守り)が、我々を魅了するであろう。オートクチュールの詩人と呼ばれるFranck Sorbier(フランク・ソルビエ)がデザインを手がけるというケーキの正体とは?

「フランスが代表する継承文化、オートクチュールとガストロノミーを融合させたメッセージを実現させたかった。また、バレンタイン・デーに重なる期間も幸いすることも考慮した」と話すソルビエ氏に、お気に入りのケーキは何かと問うと、「少年時代、毎日曜日おじさんがケーキを持って遊びにきていたことを思いだします。ミルフィーユも好きですが、スワンの形をしたパイ生地の中に、生クリームが入っているケーキが忘れられません。思い出に刻まれた味覚です」とコメントした。

franck sorbier

ポルト・ボノールは、4つのハートの形をしたクローバー。「チョコレートとオレンジが互いに味覚を引き立たせ、一口味わうと、至福感に浸るような感覚をつくりたかった」と言う。シェフ ロラン・ドゥラーブルは、現在までのデザイナーとのコラボレーションを通し、数々のイメージを味覚に変換してきた。チョコとクリームが溶け合った淡い味覚、オレンジピールの利いたチョコ風味へと、少しづつ、チョコレートの濃度を強めていく。 「一つのケーキを、恋人や友人と分け合いながら食べることも大切な時間の過ごし方」と言うソルビエ氏の言葉に、パリで又一つ「思い出」を増やすのもいいだろう。

Café de la Paix 2009年1月16日〜5月15日まで

(text by kaoru URATA)