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テイスティングとは、食べ物や飲み物の色・香り・舌触りを確かめ、味や余韻を楽しみ、その価値を判断すること。99年、銀座にオープンしたフランス発「RICHART」(リシャール)はテイスティングといってもワインでもオリーブオイルでもなくショコラを嗜む人のためのショコラ専門店だ。 ショコラの繊細な違いが最大限に感じ取れるよう、店内は白を基調としたシンプルで清潔感のある作りになっている。

世界の子供たちのイラストをデザインした少し甘めのフィルドショコラ「アーティストの卵」。2005年は“みんなで食べたい夢のようなデザート”をテーマに募集され約2000枚の応募の中から13作品が選ばれた。子供たちに美味しいものを味わう楽しさを知ってほしいという思いからつくられたショコラは、見た目はもちろん中身も厳選されている。ゴマやオレンジを使ったコクのある4種類の詰め物を、砂糖の使用を極力控えたショコラでコーティングしている。おすすめは「アプリコットとライムのクーリ」。アプリコットの甘酸っぱさにライムのさわやかな酸味が加わって、コーティングしたホワイトショコラの甘みと見事なまでに調和する。

RICHART ハーブやスパイス・フルーツなどのフレーバーを、カカオの中でも世界最高品質を誇るヴェネズエラ産クリオロ種がベースのショコラで包んだプチショコラ「プチリシャール」。口の中で噛みしめるとフィリングの風味豊かな個性が口の中全体に広がって、外側のショコラと混ざり合い、溶け合う。意外な組み合わせから想像できない繊細で上品な美味しさが現れ、ミシェル・リシャールのショコラへの熱い思いや遊び心が伝わってくるようだ。49種類のフレーバーごとに描かれたプリントも美しい。

厚さ約2mmの超薄型プレーンショコラは「ウルトラマンス」。厳選された最高級のカカオを産地・品種・含有量別に仕上げたもの。苦味・酸味・香ばしさ・渋味などカカオの純粋な個性が楽しめる、上級者におすすめしたいショコラだ。舌の上でゆっくりと溶かしてその繊細な純度の違いを感じて欲しい。カカオ100%を口にすると、初めてコーヒーをブラックで飲んだときのことを思い出し、限りなくブラックに近いカカオと末長いつきあいが始まる予感がする。

デザインや見た目の美しさで惹かれるショコラは数多くある。ショコラティエ、ミシェル・リシャールがこだわるのは、外からだけでなく内からの輝きだ。そしてすべてのショコラには生まれたストーリーがある。ストーリーを知りショコラの輝きを堪能して、はじめてリシャールを味わうことになる。

text / yasue ishiga 、photo / yosuke omura

shop information


RICHART※銀座店は2009年8月閉店となりました。

RICHART

〒104-0061 東京都中央区銀座7-7-12
TEL : 03- 5537-3088 FAX : 03- 5537-3089
営業時間: 月〜土/ 12:00〜20:00、日・祝/12:00〜18:00
定休日: なし