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1800年代より長年にわたり、ジュエリーでイタリアの美意識を表現してきた老舗宝飾店ブルガリ。今では、時計にバッグにパフュームにと洗練された世界観を広げているが、最も革新的な展開といえば、世界を驚かせたブルガリ・ホテルズ&リゾーツだろう。 ブルガリが体現するコンテンポラリーなエレガンスを客室、サービス、料理に反映させたミラノのブルガリ ホテル、五ツ星のブルガリ リゾート・バリは、世界中の旅行者たちの憧れの的だ。

ブルガリカフェそんな究極のラグジュアリーを表現したブルガリスタイルを日本でも味わえる場所がある。昨年11月にオープンした「ブルガリ表参道ツイン・ショップ」の2階に位置する「イル・カフェ」だ。ミラノとバリ同様のハイスタンダードなサービスがベースのこのお店、ブルガリの世界を革新的な形で体験できる世界初のカフェなのだ。

デザインを手掛けたのは、建築事務所アントニオ・チッテリオ&;パートナーズ。洗練された中にも落ち着いたムードが漂うインテリアは、様々な色味のコントラストを生かした独創的なカラー使いが印象的。軽やかで明るい色合いに、黒いレザー、ブロンズ調のファブリック、ナチュラル感ただようウッディなモチーフが、ブルガリの追求する伝統とモダンの融合を表現。くつろぎを追求したテラス席にはパラソルが立ち並び、表参道という世界屈指の賑わいの中にありながら、オアシスのような落ち着きを醸し出している。

洗練されているのに、堅苦しくない。そんな精神は、選りすぐられたメニューにも息づいている。料理はすべてエグゼクティブ・シェフのミケーレ・デラクイラの手によるもの。ルッコラと熟成バルサミックヴィネガーを添えた短角牛のカルパッチョや、ペッパー風味のターキースプリームとグリーントマトのクラブサンドウィッチなど、伝統に洗練を加えた美味が並ぶ。

ブルガリカフェイタリアワイン、スプマンテの多彩な品揃えはもちろん、シャンパン、日本酒などドリンクのラインナップも豊富だ。おすすめは、女性に人気のブルガリ・カクテル(\\2,300)。イタリアらしさを演出するオレンジ色のリキュールを使い、ドライジン、パイナップルジュース、フレッシュオレンジ、フレッシュライムを加えた、口当たりの良いオリジナルレシピ。パリやミラノと同じ味を楽しむことができる。

また、ミラノのブルガリ ホテルのラウンジバーで人気のイタリアン・アペリティーヴォが味わえるのも嬉しい。ここでは、仕事が終わって、ディナーまでのちょっとした時間を、食前酒やテリーヌなどのミニポーションを“つまみ”ながらゆったりと、だが存分に味わうというイタリア式の新しい愉しみ方を提案。“つまむ”とはいっても、そこは食へのこだわりが並々ならぬイタリアのこと。決して妥協はない。食前酒とともに供されるのは、アンティパスト、パスタ、肉、魚など、フルコース感覚のお料理が少しずつ小皿に盛られ、見目麗しいものばかりだ。ディナーに向けてのよい序章となるだろう。

実は、このアペリティーヴォはメニューに載っていない。仕事帰りからディナー前の18時から20時半までのひとときに、アルコールドリンクをオーダーすると、お酒の進み具合と状況によって、数皿が厨房から運ばれてくるのだ。あえてメニューに書かれていないのは、お店からサプライズとして提供されるため。

ブルガリカフェさらに、カフェ内に併設されている「イル・チョコラート」からは、ブルガリのこだわりが薫るチョコレートを1粒からオーダー可能。ジュエリー同様の職人技に裏打ちされた最高級のハンドメイド・チョコレートが、黒いコーリアンのカウンターの上で宝石のように光輝く姿には、思わずため息が。オリーブやゴルゴンゾーラチーズを使ったお酒に合うものも多いので、スイーツが苦手な人でも堪能できる。季節によってフィリングが変わるブルガリロゴ入りの定番チョコレートは、購入時にリングケースのような箱に入れてもらえるので、プレゼントにも最適だ。

驚きや喜びに満ちたブルガリ「イル・カフェ」。大切な人と贅沢な時間を過ごしたいときに、ぜひ訪れたい場所だ。四季の移り変わりを体感することができる表参道を見下ろす窓側は特等席だが、これからの季節はテラス席もおすすめ。もしテラス席を確保したい場合は、お出かけ前に予約した方がよさそう。

text/june makiguchi

ブルガリカフェ
bar information


ブルガリカフェブルガリ イル・カフェ

住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 表参道GYRE 2F
Tel:03-6362-0500
営業時間:11:00〜23:00(LO22:00)