和ペリティーボな甘い香り
この原稿は人に見られながら書いている。言っている意味がよく分からないだろう。順を追って説明していこう。まず、表参道のスパイラルガーデンで「旅」をテーマの展覧会が行われている。マーク・ニューソン、ニーク・ウッド、皆川明、中村哲也、柳本浩市、野宮真貴と蒼々たるクリエイターの中にホワイトマンも参加しているのだ。

それぞれが「旅」に関する作品を展示しているわけなのだが、ホワイトマンの展示物の一つに「イシコ」というのも飾られている。他の展示物に混じって椅子に座り、机のパソコンに向かうイシコということで会期中、展示物になっているのだ。こうして、今、僕はみんなに見られながら、この原稿を書いているのだ。 少しずつ分かってきただろうか。イシコの周りを、いろいろなお客様がジロジロ見ながら通っていく。

こうしてパソコンに向かっていると集中して周りが見えなくなっていく。展示2日目のこと。前日のように周りが見えなくなった頃、ふと僕の鼻にマンゴスティンの甘い香りが刺さった。甘いだけではなく上品さも漂わせている。

ふと顔をあげると、その香りを漂わせる女性の後ろ姿が見えた。 この香りを忘れるわけがない。このサイトのワールドブログで連載中の鈴木やすこさんがプロデュースした香水である。パリで活躍する調香師の新間美也氏が透明感のあるスイートな雰囲気に仕上げ、パリのポンマルシェとシンガポールのラッフルズホテルでしか手に入らない珍しい香水とうかがったばかりだったからである。

このところ、イシコにしては珍しく忙しい日々を送り、少々、疲れ気味だった。そこへ、この香りで心地よい自分を取り戻すことができたのである。 (香水の詳細はこちら

和ペリティーボな甘い香り 翌日、レセプションパーティーにその香りを身につけ出掛けて行った。 香りを自慢したくて控え室に居る他のホワイトマンにも、つけ始めた。 No.36 ネーザンには手首につけないで少し冒険気味に喉元に吹いてみる。 部屋にふわーっとマンゴスティンの香りが漂い、歓声が漏れた。

パーティー会場に行くと憧れのプロダクトデザイナーマークニューソンも来日し、一緒に写真を撮ることができた。身体は興奮しているのだが、どこかで僕のマンゴスティンの香りは漂っているだろうかが気になってしまうのであった。

いつもの自分を取り戻していることが妙に嬉しかった。
イシコ

イシコ

1968年生まれ。ホワイトマン代表
大学卒業後、女性ファッション誌編集長、Webマガジン編集長を経て、期間限定のホワイトマンプロジェクトでは白塗りで様々なコンテンツを生み出す。現在は「セカイサンポ」と称し、文字通り世界を散歩中。散歩の達人の連載コラムなどコラムニストやブロガーとしても活躍している。

イシコのセカイサンポ
ホワイトマン公式Webサイト