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流行のデザインだから? スタイルよく見せるデザインだから? そんな理由で水着を選んでい るのなら、それはデザインに服従していることにならない? 逆転の発想。自分本位で考える。女の旬を迎えたのなら、それを武器にしない手はない。 どうせなら食べ頃の身体を、よりおいしく見せる力を持つ水着を選ばない? おいしく見える!? なんて、とんでもない? でもデザインそのものに踊らされている限り、ブラジル、特にセクシーだとかきわどいと表現されるリオ-デ-ジャネイロの水着を、本質的に理解するのは難しいかもよ。

(写真上):リオビキニの中でも先端をいくレニー・ニーマイヤー氏が手がける LENNY。女性の美しさを最大限に引き出すデザインはすべて計算され尽くしたもの。

レニー今、ブラジル発の水着が注目を浴びている。バストもヒップも大胆に露出したデザインは、私たち日本人の目には新鮮に映る。 「リオはファッションとしての水着を実現させた唯一の都市」と語るのは、リオブランドの水着を輸入・販売するfruits de merオーナーの佐藤氏。彼自身も18年前、リオに訪れ、リオと水着の関係性に驚き、魅了された一人。 「日本だと水着はイベント用の衣装。モードからはかけ離れ、水着という体裁をとったお洒落着に過ぎない。リオは日本とは180度異なる価値観。衝撃を受けた」。そのリオの水着観を最もよく現すのが、レニー・ニーマイヤー氏が手がけるLENNYだ。 LENNYを知る前に、諸国とリオでの水着の位置づけがどれほど異なるのかを紹介したい。

(写真左):fruits de merで取り扱うsalinasの最新コレクション。アシンメトリーなカッティングやフォークロアな雰囲気のプリントと、日本にはないクセのあるデザインは、水着を着るドラマティックな醍醐味を教えてくれる

経済的理由や社会、国民性などいくつもの要因が絡み合い、リオの水着はフランスやイタリアなどファッション先進国も及ばない現在の地位を築いた。中でもリオビキニをここまで押し上げたのは、リオのファッション観があってこそ。 その考えとは、女性の曲線美をいかに美しく表現するか、に尽きる。胸元が大きく開いたトップスも艶やかなデコルテを誇るためだし、ヒップがはみ出んばかりに深くカットされたボトムスのバックスタイルも、その方が脚が長く見えるからという単純な理由による。ボディを包む部分ではなく、さらけ出している部分をセクシーに描き出す水着であるかどうか、が大胆なデザインだと評されるリオの水着のキーワードであり、それは“女性を魅力的に見せる”点において、理に適っているのだ。

しかし何故そこまで、水着に執心するのか。 それはリオではビーチが社交場だから。そこで将来パートナーになる人がいるかもしれない、そう想像すると自分をおいしく見せるものを纏いたくなるのが女性の素直な心理のはず。さらに夜もビーチへ繰り出すリオの人たちは、その場でももちろん水着。しかし陽が落ちてからはビキニではなく、エレガントなワンピース型水着を身に着ける。水着はTPOに合わせて使い分けるものでもある。そこまで生活に水着が密着しているのであれば、水着文化がリオで花開いた理由にも納得できるだろう。

レニー日常から切り離せないものであるからこそ、数多くのブランドが存在する。中でも多くのデザイナーから一目置かれているのが、前述したLENNYだ。

LENNYが特に羨望を集める理由は太陽の下で弾けるビキニでも、漆黒の闇と調和する瀟酒なワンピースでも、一貫する主張は着る女性の美しさを最大限引き出すクリエーションであるところ。奇抜に見えるかもしれないデザインも、成熟した色気を醸し出すために計算され尽くしたものだ。

LENNYの水着を着こなす秘訣を、長年見続けて来た佐藤氏がアドバイスしてくれた。「簡単に説明すれば、日本人が水着を選ぶ優先順位を逆にすればいいんです。自分に合うカッティングかどうかを第一条件にして、次に個性を活かせるデザインか。その2つが見つかれば、トレンドは後回しでいいんです。LENNYは普遍的な女性の美しさを表現する水着なんですから」。

text/ tica tsushima

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レニーfruits de mer

神奈川県鎌倉市長谷2-17-15
Tel:0467-22-22-77 info@fruitsdemer.co.jp

日本でブラジリアンビキニにスポットライトが当たる以前から、リオの水着にこだわり輸入・販売を行ってきた由比ケ浜ビーチそばのショップ。オーナー佐藤氏がデザインに携わるfruits de merオリジナル水着も並ぶ。