フェアトレード
5月9日から24日までの2週間、フランスでは、フェアトレードへの関心を高めるキャンペーンが一般市民に向けて開催される。このポスターが表現しているのは、「あなたが権利をつかみ、市場を変革しよう!」という内容だ。

景気が危ぶまれる資本主義社会であるが、消費する行為は途絶えることはない。そこで、未来の購買方法への新たな取り組みを明示するために、今回のキャンペーンは、10万人の観衆に「フェアトレード商品を購入します」宣言を慕い、より賢い市場を開拓していこうという試みである。 生産者と生産過程を明確にしたフェアトレードは、商品の安全を保障すると同時に、購入した商品の売り上げは、生産者たちの安定した生活を営むためにも還元される。現在のフランス市場では、フェアトレード商品は、他の一般商品と比較すると、若干価格が高いので、この不景気状況下で気になる。しかし、前年比率でみていくと、着実に売上をのばしている。統計上では、フランスでは3人に1人がフェアトレード商品を購入している数値が挙げられる。凡そ17種別、2800品目あるといわれる商品で最も知られているのは、コーヒー、コットン、カカオ、紅茶である。さらに、ビスケット、アイスクリーム、香辛料、はちみつなども加わり、消費者の関心をつかんでいる。 5月9日は、世界サスティナブル・デーと提唱し、パリ中心地でも一般を対象にした、ピクニック形式のブランチ(もちろん、フェアトレード商品)が予定されている。尚、4月中旬以降、キャンペーン期間中、コットンバッグに、コーヒー、紅茶、クッキー、シリアルなどがつまったブランチ・キットを購入することも可能である。

www.fairtrade.fr

(text by kaoru URATA)