スイス
おすすめの山上湖1:シュテリゼー(シュテリ湖)Stellisee/2,537m 場所…ツェルマットゴツゴツとした岩肌でワイルドな風景が特徴。晴天かつ風のない日には、湖面に美しいマッターホルンの姿を映し出す。

約30分ほどの軽いハイキングをはじめ、スネガからブラウヘルトまで他の山上湖を巡るロングコースなどもある

厚い雲に覆われてスッキリしない日々が続く6月の日本、一年で最も “レジャーを楽しむ” ことから縁遠くなっているのではないだろうか? しかし、海外に目を向けてみれば、この頃から絶好のトラベルシーズンに突入する場所がいくらでもある。その中から今回はスイスにスポットを当ててみよう。

6月に入るとスイスでは陽光が降り注ぎ、国土の約6割を占めるアルプス山脈も活気づいてくる。草は青々と成長し、それを合図に牧童たちは牛を連れて山を登り、アルプ(山の牧草地)での放牧をスタート。そして、山の峠越えや氷河トレッキングなど、ツーリストのお楽しみも本格始動となる。特にオススメなのが、山頂付近の湖を巡るハイキングだ。鏡のような湖面が壮大な山々の姿を映し出し、その光景は見る者を感動の世界へ誘ってくれる。ちなみにこの山上湖は、氷河や山から流れ出したミネラル分の高い水なので、青や緑、乳白色といった、さまざまな色彩を描き出す。そのため、「グリュンゼー(緑の湖)」「シュヴァルツゼー(黒い湖)」「ラーゴ・ビアンコ(白い湖)」など、色から名付けられた湖も数多く存在している。

スイス

おすすめの山上湖2:リッフェルゼー(リッフェル湖)Riffelsee/2757m 場所…ツェルマット マッターホルンやモンテローザなどの眺望で知られる「ゴルナーグラード」へ登山鉄道で登って行く途中にある山上湖で、湖面に映る “逆さマッターホルン” の美しさが格別。30〜50分のハイキングコスースがあり人気が高い

キラキラと輝く爽やかな美景に触れ合えるのは、山上に雪がないこれからの時期から秋にかけて。山岳ケーブルや登山鉄道で約2,000〜3,000mまで上昇したら、そこからはハイキングでアクセスできる。澄み切った空気とアルプスの大自然、そして湖面に映し出される色鮮やかな表情……。この絶景は、きっと誰にとっても忘れられない想い出となるはずだ。

画像提供:スイス政府観光局

text / chinatsu umezawa