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質でスタイリッシュなインテリアが並ぶ、「 hhstyle.com 」。オープン 5 周年を記念して、さまざまな記念イベントが予定されている。その第一弾として、原宿本店で 10 月 12 日から 18 日までの 7 日間にわたって行われるのが、[ Eileen Gray 展]だ。

アイリーン・グレイは20世紀を代表するアーティスト。アイルランドの裕福な陶芸家の家に生まれ、フランスで絵画やラッカーアートを学び、後に建築家やデザイナーとして活躍した女性である。彼女が生み出したシンプルでスタイリッシュなインテリアは、80年以上たった今も色あせることなく、モダンで新鮮な印象を与えてくれる。男性中心だった1920年代の社会において、とびきりの感性を生かし斬新な作品を発表し続けたが、これまで女性ゆえに、正当な評価を受けてこなかったというアイリーン。今回の展覧会は、あのル・コルビュジエをも魅了し嫉妬させたという彼女の才能を、存分に堪能できる貴重な機会となるのである。

アイリーン・グレイそんな不遇の才女が遺した数々の作品の中で、最も有名なのは “アジャスタブル・テーブル” だろう。アイリーン・グレイの名を知らない人でも、一度は目にしたことがあるであろうそのデザインは、世界でコピーが最も多く出回っていると言われている。高い機能性と類まれなるデザイン性を兼ね備えた、生活の中のアートとも呼べるインテリアゆえ、コピーされるのはある種の宿命かもしれない。だが、表面的には見えにくい、確かな製造工程を経た本物には、特別の輝きがあるものだ。

hhstyle.comの國納由弘マネージャーはこのように話す。「デザインは、デザイナーの財団、遺族らによってしっかりと管理し守っているもの。本物を購入するということは、単なる消費活動を超えて、デザイナーの遺志を彼らと一緒に守っていくことを意味します。そして、物質や時代を超えて、デザイナーの意志とも繋がるのです。本物を守ることが、デザインのオリジナル性を守ることになるのですから」。

展示会には、この伝説のテーブルほか、タイヤメーカーであるミシュラン社のキャラクターをイメージしたキュートなカウチ “ビバンダム” や、コルセットをモチーフにしたチェアなど、アイリーンならではの視点から生まれたファッショナブルな作品が一堂に会する。

彼女の才能を再評価していこうという動きが高まっている今。これまで密かに息づいていた本物の魅力に触れてみてはいかがだろうか。

アイリーン・グレイtext / june makiguchi

information


アイリーン・グレイhhstyle 原宿本店

〒150-0001 東京都渋谷区神宮前 6-14-2
Tel:03-3400-3434
営業時間 12:00〜20:00