九谷焼,スパイラル
走る急須(2008)鮮やかな色絵が特長的な石川県の伝統工芸、九谷焼。近年、そこには従来の九谷焼の域を超える多様でユーモアに満ちた作品が生まれている。

"生活とアートの融合"を目指す東京・青山のスパイラルでは、2010年1月6日(水)〜20日(水)、上出・九谷・惠悟展「九谷焼コネクション」を開催。明治以来の歴史を持つ石川県能美市の窯元・上出長右衛門窯と、その窯元を継ぐ立場である若手アーティスト・上出惠悟から広がる斬新な九谷焼の世界を紹介する。

会場には、「九谷焼」という言葉が想起させる"石川の伝統工芸"、"華やかな器"といった既成概念を飛び越えた、ユニークな作品が約30 点以上登場。伝統と確かな技術力を持つ上出長右衛門窯は、その技術を受け継ぎながら、作品は身の周りにある素材をモチーフとし、上出の自由な発想と創造力によって多様に展開している。急須にタイヤをつけた"走る急須"、アイスクリームのコーンを模した"コーン盃"など、日々使用される器にほんの少し遊び心が加えられ、実にユーモア溢れる世界を私たちに提示してくれる。今回は、伝統的な文様である「花詰」に彩られた髑髏どくろ型のお菓子壺の大作や、地球儀の新作も展示。

髑髏 お菓子壷 花詰様式(2008) 私たち観るものの視点を少し変え、日常に潜む変化に富んだものへの気づきを与えてくれる豊かな九谷焼の世界。この機会に是非ご堪能あれ。

■上出・九谷・惠悟展 「九谷焼コネクション」 KAMIDE KUTANI KEIGO EXHIBITON "KUTANI CONNEXION" 会期:2009年1月6日(水)〜20日(水) 会場:スパイラルガーデン(スパイラル1F) 時間:11:00〜20:00 入場料:無料 ※アーティストとゲストによるトークショーや「KUTANI SEAL」を使ったワークショップなど詳しくはこちらから

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