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ヨーロッパの真ん中に位置するポーランド。街には緑があふれるワルシャワの市場にも豊富な野菜や果物が揃い、大勢の人たちで賑わう季節が やってきた。ヨーロッパでも有数の農業国ともいえるポーランドでは、 イチゴやカシス、ブルーベリーなどのベリー系の輸出は世界トップクラス。ハムやソーセージも種類が非常に多く、農家の自家製ソーセージも市場にいくと様々な部位のソーセージがずらりと並んでいる。

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(写真左)通常のマーケットでは手に入らない、水菜やニラも発見。グリーンミックスは一パック5zł(約120円)。(写真右)ポーランドの食卓には欠かせないソーセージも豊富。写真のカバノセ(Kabanosy)は代表的なドライソーセージ。粗挽きで美味しい。

そんな街の市場を探索するだけでも面白いけれど、ぜひワルシャワに来たら訪れて欲しいのが毎週土曜日に開かれている、オーガニックマーケット「ビオ バザール(Bio Bazar)」。街の中心から徒歩圏内でありながらも、旧工場跡地というとてもユニークな場所で開催されているのだ。ポーランドでは主に家族単位での小規模な農家が、多くの労働者を雇い、化学薬品の使用を抑えて、伝統農法で農作物を作っている。それでも、オーガニックやビオへの関心や人々の意識はまだまだこれから。通常の市場では、特別な明記がないため、有機食材なのかを判断は難しいのが現状。そんな中、2010年秋から、人々の関心より一足先に立ち上がった「ビオ バザール(Bio Bazar)」では、有機農家がそれぞれ自慢の野菜やお肉を出店している。こういったマーケットでは、生産者に直接質問できたり、情報交換をしながら買い物が楽しめるほか、さらにワインやチーズもテイスティングしたりとできるするのも醍醐味のひとつ。また、こういった場があることによって生産者側にとっても、直接購入者と接することで、より消費者の要望にあった食材や商品を提供していけるようになるのだ。シリアルや穀物、ナッツ、ビオワインなどのメーカーも出店していて、価格も街のオーガニックショップで購入するより2、3割安いのも魅力だ。

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(写真左)オーガニックの素材を使ったケーキやパンの屋台も。(写真中)乳製品も豊富なポーランドのチーズ。試食しながらお気に入りを選ぶのも楽しい。(写真右)主にスペインとイタリアのビオワインを輸入している会社も出店。http://www.livin.pl/

いわゆる先駆けともいえる「ビオ バザール(Bio Bazar)」の主催者であるアグネシカ・サテニュスさんによると、3年後にはマーケットの機能だけでなく、オーガニックやエコロジーに興味がある人のコミュニティ空間の場としての壮大なプロジェクトが進行中とのこと。毎週土曜日の朝8時から夕方の4時まで開かれている「ビオ バザール(Bio Bazar)」。ポーランドのローカルな雰囲気に包まれて、のんびりとした空間をぜひ満喫してみて欲しい。

■Bio Bazar 詳細はこちらから。
Żelazna 51/53, Warszawa

(report / reiko jaszczuk)