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セレブのスポーツといえば、その代表格として誰の頭にもすぐに浮かぶのがヨット。優雅に南の海でセーリング。モナコのモンテカルロ、フランスのコート・ダジュール、スペインのコスタ・デル・ソルなど、海辺にある世界屈指の高級リゾートには、必ずヨットハーバーが。そしてそこには、“海の宝石”とも言える高価なヨットが所狭しと浮かんでいる。 01_title2

そんなハイソな“水遊び”の最たるものが、海のF-1とも呼ばれる世界1有名なヨットレース、アメリカスカップだ。この大会の前身は、1851年にロンドンで行われた第1回万国博覧会の記念行事として行われたワイト島1周レース。そこで、自信満々だったイギリス艇をおさえ、勝利を収めたのが一隻のアメリカ艇。勝利したアメリカチームには、その海洋技術を讃え、イギリス王室御用達老舗宝飾店製のシルバーの水差しが贈られた。それこそがアメリカスカップ。世界最古のスポーツ・トロフィーである。

だが実際には、会場でもおしゃれな女性を見かける上、特に海外ではマニア向けスポーツというイメージもない。TVでの放映を見れば、各国の人々が思い思いのスタイルでこのお祭りを楽しんでいる姿を目にする機会もあるはず。最も華やかといわれるモナコグランプリでは市街地でレースが行われるため、コースとなった一般道沿いのホテルから観戦する人や、ハーバーのヨットから優雅に水着姿でレースを楽しむ人も。

その後、アメリカ艇のオーナーが、「カップの保有者は、いかなる国の挑戦にも応じなければならない」という証書とともに、カップをニューヨーク・ヨットクラブに寄贈。1870年には、このカップをかけて闘うアメリカスカップの記念すべき第1回が開催されたのだ。

それまで、海洋大国として世界に君臨してきたのはヨーロッパ。ワイト島1周レースでの結果にショックを受けたイギリスを含め、カップ獲得を狙う多くのチームがアメリカ艇に挑戦したが、132年にわたりアメリカはカップを保持。だがその歴史が塗り変わったのが、1983年のこと。オーストラリア艇が4度目の挑戦の末、カップを勝ち取り大きな話題となった。その後カップはアメリカの手に戻ったが、ニュージーランドに渡った後、現在はスイスのチームが保有している。

ph01_2実はカップ獲得を目指し、多くのチームが挑戦を申し込むため、アメリカスカップ保持者への挑戦艇を選抜するレースが事前に行われている。それがルイ・ヴィトンカップ。数ヵ月に及ぶ海上の戦いで勝ち残った1チームのみがアメリカスカップに出場できるのだ。すでに戦いの火蓋は切って落とされた。前哨戦であるルイ・ヴィトンアクトはすでに終了。アメリカスカップへの最終予選的な存在であるルイ・ヴィトンカップは2007年4月18日から6月7日にかけて実施予定。第32回のアメリカスカップの開催は2007年6月23日から7月7日。152年ぶりに海洋文化が花開いたヨーロッパに戻り、スペインのバレンシアで行われる。

もともと富裕層の娯楽であるため、ヨットには優雅なイメージがつきもの。それでも、ルイ・ヴィトンが絡むアメリカスカップが持つ華やかさは格別。レースにも、ヨーロッパの貴族や世界の富豪、有名ブランドなどがチームを結成し、こぞって参加しているだけに、大会関連のイベントも盛大なパレードやパーティが目白押し。特に、世界のセレブリティに多くの顧客を持つルイ・ヴィトンの開催するパーティは趣向、質、客層ともに超一流とか。レース参加者同士の交流の場になっているのはもちろんのこと、上流階級の社交の場にもなっている。

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ph02_2世界最高峰のヨットレース。国別ではなく、ヨットクラブ同士が一騎打ちで頂点を競う。勝者は次の大会を自らの本拠地で開催する権利、開催時期を決める権利を与えられる。開催時期が不定期なのはそのため。ルイ・ヴィトンカップとは、前回優勝のチームであるアメリカスカップ保持者とのマッチ(1対1)レースに進む挑戦者を選抜するレース。数回のレースの末、2チームを選出。決勝の末、その勝者がアメリカスカップ挑戦者となる。かかる費用は莫大だが、誰でも参加は可能。



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topic04_2アメリカスカップには欠かせない存在がルイ・ヴィトン。第32回アメリカスカップのメインパートナーであり、レースのオフィシャルタイマー。これまでにも、ルイ・ヴィトンはスポーティな商品を数々発表しているが、今回も大会開催を記念してマリンスタイルの製品をシリーズで展開。セーリングをイメージした時計「タンブール LV CUP オトマティック レガッタLV171」や「タンブール ラブリー カップ」(レディーズ)には船舶記号でLとVの文字が記されたフラッグがデザインされている。また、デッキシューズ、サングラス、バッグなども。開催地ではアメリカスカップ店も登場。大会期間中、限定アイテムを発売しているので、マニアにはレースの行方よりこちらの方に興味があるという人もいるのでは。

topic05_2アメリカスカップを手にするため、ヨットマンとして最高の栄誉を勝ち取るため、これまでに挑戦してきたチームは数知れず。海に囲まれた日本からも「ニッポンチャレンジ」が挑んできたが、BMW、ロレックス、ラルフ・ローレンなど、有名ブランドが率いるチームも多い。2000年には、プラダ・チャンレジが、ルイ・ヴィトンカップを勝ち抜き、アメリカスカップでチームニュージーランドに挑んだことも(残念ながら、結果は敗北)。まさに、海上で繰り広げられる世界的ブランドの熱き戦いといったところ。レースに参加するブランドはそれぞれ、ヨットを含むマリンスポーツを楽しむ人のための商品を発表。ヨットはやらないものの、限定商品を楽しみにしているファンも多い。

ph05_3昔に比べ、ヨットが趣味という人は日本でも増えている。小さい中古艇を購入し、数人で費用を負担し合うということも可能なため、裾野は広がっているのだ。とはいえ、優雅に豪華にヨットを楽しむことのできるオーナーとなると話は別。大型のもの、良いものを選べばヨット自体の値段もさることながら、係留費、整備費、保険に、そして燃料費など、より高額な維持費が必要になってくるため。なかでも、最もかさむといわれる係留費は、有名ハーバーほど年間費用も上がってくる。

またレースとなると費用は数十億~百億とも言われるほど。アメリカスカップに挑戦した世界でも有名なヨット好き大富豪といえば、1903年から5回も挑戦した伝説的存在のイギリス紅茶王リプトン卿、ボールペンで有名なフランスのビック男爵、鉄道王のバンダービルト、最近ではアメリカのCNN創設者テッド・ターナーなどが有名。“リッチ&フェイマスの優雅な娯楽”と言われるのも納得。

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ヨットを楽しむには海技免許の取得が必要。だが、免許を取るほどではないけれど、体験乗艇してみたい、ヨットの世界をちょっと覗いてみたいという人もいる。ヨットクラブ、マリーナでは、初心者のためのクルーズや、体験レッスンを行っているので、興味があればぜひ問い合わせを。以下は、veritaのおすすめ。

2013-05-28_134738逗子マリーナ
神奈川県湘南にあるマリンリゾート施設。プール、テニスコート、チャペル、新鮮な海の幸を堪能できるレストランもある。江の島沖と葉山沖へ行くショートクルーズも。夏はもちろん、冬でもディナークルーズ、コンサートなどの催しが多数。まずは海辺で行われるイベントに参加してみるのもおすすめ。


横浜ヨット協会

港町横浜にあるヨットクラブ。前身であるYokohama Amateur Rowing Clubが、外国人有志により設立されたのが1886年。120年の歴史を誇る日本最古のヨットクラブ。会員がボランティアで講師を務めるクルーザーヨット教室も実施。受講料が格安なので、本格的に憧れのヨットライフへと第一歩を踏み出したい方にぜひ。


クリスタルヨットクラブ
都会でクルージングを楽しむなら、品川埠頭のこのクラブへ。東京湾内でフランス料理が楽しめるパーティヨット「レディ クリスタル」でクルーズすれば、まさに気分はセレブリティ。シーズン限定のプランとして、11月末までは秋のペアディナークルーズプラン、12月1日から21日まではアーリークリスマスプラン、22日から25日まではクリスマス特別プランなども。ちょっと贅沢に楽しみたい方に。


<Web関連サイト>
http://www.americascup.com/en/
http://www.louisvuitton.com/