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収穫体験が終わったあとは、お待ちかねのランチタイムだ。オリーブ畑から車で数分の「らしく園本館」へ移動した。「らしく園本館」は、1階はオリーブ関連の商品を販売する「井上誠耕園 THE STYLE SHOP mother's」、2階には自社のオリーブオイルと製品、自園の果実を使った料理を提供する「レストラン 忠左衛門」となっている。

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レストランではオリーブオイルや小豆島の旬の食材をふんだんに使った料理を提供しており、「緑果豚のハムや、「オリーブ牛」のビステッカ(ステーキ)などがいただける。テーブルにはさまざまなオリーブオイルやフレーバーオイルが置かれていて、パンやサラダや肉に自由にかけられるのがまた楽しい。この日、とくに印象に残ったのは、「超熟林檎オリーブオイルとパルメジャーノチーズのカッペリーニ」。シンプルに塩胡椒とチーズだけで味付けしたカッペリーニだが、これがなんとも美味しいのだ。「オリーブ牛のビステッカ」は、甘くてすっきりした脂が口内でとろけた。

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1階はショップで、オリーブオイルやオリーブ漬けなどの食品、オリーブを使った化粧品や雑貨などを販売している。体験スペースもあって、オリーブオイルのテイスティングやマイオリーブオイルづくりも楽しめる。筆者が個人的に気になったのはレストランでも試したフレーバーオイルだ。野菜やハーブを炊き込むなどしてフレーバーを付けたオイルは10種類以上。「ガーリック」「ごぼう」「ローズマリー」「しょうが」「ねぎ」など、どれも試してみたくなるグルメなラインナップ。いくつか購入して調味料として利用しているが、筆者のお気に入りの使い方は、納豆卵かけご飯+ねぎオリーブオイルだ。「低温抽出ガーリック」はトーストにかけて食べてもおいしい。スタッフにすすめられ、半信半疑で試したココア+完熟ネーブルオリーブオイルもなかなかのコンビネーションを奏でてくれる。ココアにさらにコクが出て、また香りも華やかになるのだ。スペインの契約農場で栽培されたオリーブの完熟する前の若い実を搾った「エキストラヴァージン 緑果オリーブオイル」も人気アイテムだ。トーストやサラダにかけたり、ヨーグルトや、味噌汁にちょい足しするといった食べ方もできるという。

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オリーブ、そしてオリーブオイルのシンプルさ、繊細さ、そして多様性を体験した1日だった。そして、まだまだ自分がオリーブオイルを使いこなせていないことを実感する。なお、井上誠耕園は松坂屋上野店や、2019年12月にリニューアルオープンした「東急プラザ渋谷」にも直営店を構えており、オリーブオイルのイメージを覆すアイテムは、こちらで入手することも可能だ。

瀬戸内海の自然豊かな小さな島に根付いた56本のオリーブの木からはじまり、小豆島の人々の手で育まれているオリーブが、私たちの食卓にその恵みをもたらしてくれている。

取材・文/長谷川あや
取材協力/井上誠耕園

information


inoueoliveinfo井上誠耕園

所在地:香川県小豆郡小豆島町池田2352
Tel:0120-75-0213