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今、ライフスタイルで最も感じる変化は、家で過ごす時間の長さだ。それは私たちの暮らしへの意識を大きく変えている。より心地よいパーソナルな空間へ。そのヒントは一人ひとりの五感にある。

2021年7月3日(土)、オリジナルホームフレグランス調香専門店〈kako -家香‐〉が東京・台東区の蔵前にオープン。同店は、ふとした瞬間の気持ちの切り替えや心地よさを感じられる重要なエレメントである"家の香り"にフォーカスし、さまざまなエッセンシャルオイルの中から自分の感性で調香し、まるで家紋のように、自分たちだけのオリジナルのホームフレグランスを作ることができる場所だ。また、低刺激処方で美しい皮膚を保つためのスキンケアライフスタイルを提案する敏感肌ブランド「OSAJI(オサジ)」のフルラインナップが揃うショップも併設されており、暮らしに取り入れたいさまざまなTIPSに出会うことができる。




空間に五感で感じる心地よさをもたらす、香りの効能。

〈kako -家香‐〉をプロデュースするのは、自動車部品事業における、金属表面処理加工業の専門企業である日東電化工業株式会社だ。同社がヘルスケア事業部を設立したのは2003年。OSAJIブランド開発者の茂田正和氏は、母親の肌不調をきっかけにスキンケア事業の道へ進み、皮膚科学研究の観点から世にある美容の常識に疑問を持ち、敏感肌のための適切なケアを追求し続けてきた。2003年に敏感肌向けのブランド「ネスノ」を立ち上げ、さらに2017年にはスキンケアとライフスタイルの関係に着目した敏感肌ブランド「OSAJI」をローンチした。その延長線で今回の〈kako -家香‐〉の立ち上げに至ったという。

kako_750_concept01肌と心の状態は密接に結びついている。日常のさまざまなバランスの中で肌は新陳代謝を繰り返しながら揺らぐことを考えれば、スキンケアが化粧品だけの話ではなく、トータルのライフスタイルの中で捉えるべきものであることは誰にでも感じられていることだろう。 個人個人の心地よさや好みは、五感の働きによって選び取られているものだが、とりわけ香り・匂いが五感に与える影響は目には見えないながらも大きくて、そして何よりもごくパーソナルな好みが反映されやすい要素でもある。それは香り・匂いを感知する脳の部位は感情や本能、そして記憶を司っていることにも関係がありそうだが、いずれにしても好みの香りを選ぶ時に、既製品ではなかなか満足いくものが見つからないと思っている方はきっと多いはずだ。

感性で選ぶから、自分にしっくりくる香りが出来上がる。

kako_021〈kako -家香‐〉で体験できるのは、天然香料から抽出された12種類のエッセンシャルオイルの中から自分の好みで4種の香りを選んで組み立てる香りづくりだ。約60分の調香ワークショップでつくった香りは、その場で10mLのエッセンシャルオイルに仕立ててくれる。アイテム製作には約30分を要すが店内に陳列されているアイテムを見て回っていたらあっという間だ。またつくったエッセンシャルオイルと同じ香りのルームフレグランススプレー100mLもつくってもらうことができる。料金は、エッセンシャルオイルのみ希望の場合は4,000円(税込み)、ルームフレグランススプレーも希望の場合は6,000円だ。

香りづくりには調香師がいるように「調香には技術が必要なのではないか?」と思われるかもしれないがご心配なく。用意された12種類の天然香料は、トップノート、トップミドルノート、ミドルベースノート、ベースノートの4つのカテゴリーにそれぞれ3種類ずつ分けられていて、プロの調香師が実際にやっているように、各パーツの中から好みの1種類を選び取って、最終的に4種の香りを1滴~5滴の間で加減の調整をして組み立てる。だから知識がなくても手軽に自分の直観的な好みだけで素敵な香りに仕上げることができるようになっている。
kako_1500_01 トップノートには、No.01(オレンジ・ベルガモット・グレープフルーツ)、No.02(レモン・ライム・パルマローザ)、No.03(ユズ・マンダリン・ローレル)の3種で柑橘系の香りでまとめられている。香りの持続時間は30分~2時間程度で、たとえば香水をつけて最初に感じる香りで印象を決める部分だ。少し時間が経ってから香るのがミドル​ノートで、〈kako -家香‐〉では、2時間~3時間程度の持続時間があるトップミドルノートと3時間~6時間程度のミドルベースの2つのパーツに分かれていて、No.04~No.06まではレモングラスやティーツリー、ローズマリーハーブ系のトップミドルノートを、No.07~No.09は、ローズ、ラベンダー、ジャスミンなどフローラル系のミドルベースがある。最後のベースノートは、6時間~数日間にわたって香る部分で、No.10(ヒノキ・ベチバー)やNo.11(トンカビーンズ・シナモン)などぬくもりを感じさせる香りや個性的な香りも用意されている。

kako_750_step03 (1)筆者は、トップにNo.03(ユズ・マンダリン・ローレル)を3滴、トップミドルにNo.05(ティーツリー・ペパーミント・ユーカリ)を2滴、ミドルベースにNo.08(ラベンダー・カモミール ローマン・ネロリ)を4滴、ベースにNo.12(パチュリ・フランキンセンス)5滴で構成してみた。出来上がったエッセンシャルオイルは、清涼感のあるすっきりしたハーブ香の中にリラックスして寛ぎをもたらす温かみも感じさせるような香りの調べに仕上がり、まるで朝の目覚めたてにいただく一服のお茶のようだ。調香の作業は1滴の違いでも香りの印象が大きく異なるので、1滴づつ慎重にブレンドしていった。今回はリモートワーク中の気分転換に欲しい香りをイメージしてつくったが、季節やその日の体調、シチュエーションなどによってもオリジナルの香りをつくってみたいと思う。家にいる時だけでなく、外出時のマスクに綿製のパッチなどにエッセンシャルオイルをつけて貼り付ける方法で香りを楽しむのもおすすめだ。

ワークショップでつくった調香レシピは、シリアルナンバーが付けられてお店で保管してもらえる。リピートする場合はエッセンシャルオイル(10mL)は2,750円(税込み)、ルームフレグランススプレー(100mL)は2,200円で、何度でも同じ香りのアイテムをリピートすることができるシステムだ。調香後、アイテム製作時間が約30分かかるが、時間がない人は郵送(別途送料)も可能だ。東京の下町浅草にほど近い蔵前には、かつて倉庫だったところをリノベーションした小粋なカフェや雑貨屋も多く、散歩しながら古き良き東京のレトロなムードに触れるのも悪くない。〈kako -家香‐〉の店舗ももともとはインク工場だったとろこをリノベーションしたのだそう。ミニマルで洗練された空間の中で自分に向き合う調香ワークショップを試してみて。

shop information


kako_shop kako 家香 (OSAJI 蔵前店)
https://osaji.net/kako/
東京都台東区蔵前4-20-12 精華ビル1F
営業時間:11:00~18:30
定休日:月曜日(祝日の場合翌日)

<ワークショップ+エッセンシャルオイル10mL×1>
4,000円(税込)
<ワークショップ+エッセンシャルオイル10mL×1>
ルームフレグランススプレー 100mL×1
6 ,000(税込) ※2アイテムは同じ香り。
<リピート/ 2本目以降ご購入の場合>
エッセンシャルオイル 2,750(税込)、ルームフレグランススプレー 2,200(税込)