newopen2022-4(写真)「JIMBO MINAMI AOYAMA」のシグネチャーディッシュ「バーニャカウダ」。
街に活気が戻りつつある2022年も折り返しにさしかかって、本格的な夏を前にニューオープンしたおすすめグルメスポットをチェック!飲食業界にとって苦境となったコロナ過を潜り抜けて開業した新店は、いずれもオリジナリティや料理人の想いが込められた個性派ぞろいだ。

#表参道「JIMBO MINAMI AOYAMA」 #4月29日OPEN
神保佳永シェフの"おもてなし"が詰まったイノベーティブ・イタリアン



jinmo01(写真)左:グリーンアスパラガス 気仙沼フカヒレ 雲丹のパスタ 右:熟成あか牛 新ジャガイモ 花ズッキーニ タジャスカオリーブ。

表参道で女性客を中心に人気を博した野菜料理中心のイタリア料理店「HATAKE AOYAMA」で長らく料理長を務めた神保佳永氏が、満を持してオーナーシェフとして新店を同じく南青山にオープン。信頼を寄せる日本全国の生産者から仕入れた食材と丁寧に向き合い、イタリアンをベースにしつつも和洋中の技法をさまざまに駆使して練り上げたコース料理を、昼・夜ともにおまかせ1コースで提供する。

シグネチャーは、神保シェフの代名詞ともなった「バーニャカウダ」を再解釈して進化させたといい、30種類もの旬野菜を、生のまま、発酵、揚げる、炭で焼くなど、野菜それぞれの個性を見極めて個別に調理し、エスプーマ上にしたバーニャカウダソースとともにいただく。野焼きをイメージした燻製のジャガイモは土を思わせ、葉野菜やハーブは香りも彩りもヴィヴィッドで、まるで畑の中を歩いているよう。

FD_02(写真)左:「バーニャカウダ」 右:神保佳永シェフ。
野菜、肉、魚、調味料はもちろん、水にもひとかたならぬ思い入れを持っている神保シェフ。テーブルにサーブされる水はすべて長野県大町市の北アルプスの湧き水を使っているのだそう。これも神保シェフが食材本来の持ち味を引き出すためには水がなにより大事だと考えているためだ。「我が家でゆったり過ごしていただけるようにと、空間作りをしました」と神保シェフ。左官職人によってナチュラルな風合いが醸し出された壁には、コンテンポラリーなアートピースが飾られ、居心地の良さとシェフのセンスを感じさせるスタイリッシュな空間だ。有田「カマチ陶舗」のオーダーメイドだというお皿にも注目したい。見目麗しい料理とともに、神保シェフが思いをかけて作り上げたおもてなしの一軒は、ちょっとオシャレして優雅にランチを楽しみたい時におすすめだ。

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JINBO MINAMI AOYAMA
東京都港区南青山 4-11-13 サンライトヒル青山 1F
Tel:03-6804-5955
営業時間:ランチ 11:30~15:00(13:30 LO)、ディナー 17:30~22:00 (20:30 LO)
定休日:日曜、月曜
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#銀座8丁目「銀座すがの」 #4月11日OPEN
日本食材の奥深さと、日本料理の粋を再び実感する悦び



sugano01(写真)鱒の炊き込みご飯。

sugano02銀座8丁目のビルの一角に、渋谷に日本料理の名店「末冨」の立ち上げにも携わった料理人、菅野功一氏(写真右)が店主の新たな日本料理店「銀座すがの」を開店。鮑、雲丹などの贅沢な海鮮をはじめ、全国から選りすぐった四季折々の野菜や野草、山菜を通して、日本の食材一筋の想いを込めた渾身のお任せコース(28,000円、サービス料込)を提供する。以前は鮨屋だったという店内は、客席と料理人が心地よい距離感のカウンター10席と個室が1室。カウンターで懐石・会席料理と聞くと身構えてしまいがちだが、店主の菅野さんは気さくなお人柄。柔和な笑顔に惹かれて訪れる常連客も多く、肩の力を抜いた和食時間を楽しめる。

"素材をあまりいじらない"これが師匠に教えられた大切な教えだという菅野さん。海外食材を用いることについても一家言があり「日本に土着の食材でも、まだまだ一般的にも知られていない素晴らしい食材がたくさんあるので、海外の食材を使うよりもまず、日本料理人として全国各地の日本ものを大切にしていきたい」と語ってくれた。

献立の流れに料理全体の趣が醸し出される和食。「銀座すがの」では、10品ほどの料理を始まりから終わりまで一つの料理として仕立てている。今がちょうどはしりのうすい豆に、毛蟹、生キクラゲをさっぱりとした酢の物で初夏を感じさせる先付にはじまり、大ぶりのアイナメを秋田県の山菜コシアブラの爽やかで独特な風味を添えて上品に仕立てたお椀「鮎魚女 漉油 柚子 梅肉」が続き、向付は西日本で重宝されるオコゼの肝と皮と身を丸ごと刺身にし、イワタケ(苔の一種)とともに自家製ポン酢と梅ダレの2種でいただく。これは春の終わりから夏までの旬の虎魚をまるごと堪能できる逸品だった。そして序盤は、柏の葉で柔らかく蒸したアナゴとその下にレンコン米を忍ばせた「穴子 蓮蒸」がほっこりと胃に収まった。
sugano03(写真)左:虎魚 花穂 岩茸 中央:稚鮎唐揚 蓼酢 右:鮑おじや 

中盤は、ごまと雲丹の濃厚さにワサビが絶妙な「胡麻豆富 雲丹 山葵」で箸休め。揚げ物は2度揚げて水分を飛ばしてサックリと仕上がった稚鮎のから揚げ。これは、蓼酢でいただき、同時に菅野さんもおすすめする「山椒」というジャパニーズエールビールで、口中がさっぱりとリフレッシュされた。一皿一皿が小楽章のように前後をつなぎながら、終盤の新潟県コシヒカリのご飯、生米から出汁で炊き上げた「鮑おじや」、スッポンのスープの「丸煮麺」とご飯ものが続くが、これがまたえも言われない口福を醸し出して、箸を止めることができない。奇をてらうことなく王道を選択しながらも、繊細な機微を持つ素材の食感や香りはリズミカルに、最後はご飯を美味しくいただける和食に帰結して心が和む。

野菜や山菜・野草をはじめとして、日本人であっても名前も良く知らない食材がたくさんある。その一つひとつに光を当てて、直観的に「美味しい」と感じさせてくれるような日本料理のお店は、海外から訪れる人はもちろんだが、日本人であっても、もとい日本人だからこそ感性に響く喜びがもたらされるもの。そんなありそうで有難い一軒、ぜひ足を運んでみてほしい。

sugano_info銀座すがの
東京都中央区銀座8-7-7 3階
Tel:03-6263-8873
営業時間:ランチ:12:00〜 ディナー:18時00分〜、20時30分〜(2部制)
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#南青山「song & supper BAROOM」 # NEW OPEN
世代を超えて人が集う、円形ホール×ミュージックバー&レストラン



baroom01レコードアーカイブが並ぶリスニングバーとレストラン、円形イベントホールからなる新施設「song & supper BAROOM(ソング・アンド・サパー・バルーム)」が、南青山の六本木通り沿いに誕生した。手がけたのは、日本コロムビアをはじめとしたグループ各社を傘下とし、「音」を柱に事業を展開しているフェイス。「演者と聞き手の距離が近く、世代を超えて人が集まり交わる場所を。」との思いから、”地域に根ざした飲食店とエンタテイメントの創造”をテーマに立ち上げられた新しいエンタテイメントスポット。 f071fbc1(写真)左:フィグアレキサンダー 中央:マンゴーマティーニ 右:コロムビアベリーニ 右:ラム肉の春巻き

レストラン&バーのフードは、恵比寿の人気中華料理店「coyacoya」の宮崎小弥太氏が監修。南米や中東のスパイスを使ったワンプレート料理やエスニック料理などカクテルやお酒に合うメニューが揃う。

100名もの観客を収容できる円形ホールでは、著名人のトークショーやコンサートなどが毎月開催されるほか、ライブ配信も可能なリアル×オンラインのハイブリッドイベントも随時企画されていく。本格的な音響設備を備えたホールで生の音を聴くのも格別だが、バーのレコードプレーヤーから流れるミュージックに耳を傾けながら一杯を楽しむためだけに、バーにふらりと立ち寄るのも良し。

song & supper BAROOM
東京都港区南青山6-10-12 フェイス南青山1F
e-mail:info@baroom.tokyo
#赤坂サカス「il Cardinale Akasaka」 #5月9日OPEN
前菜感覚の"グルメ スライス ピッツァ"でアペリティーヴォを



新しいピッツァの楽しみ方である"グルメ スライス ピッツァ"を日本で初めて展開する「イル カルディナーレ 赤坂店(il Cardinale Akasaka PIZZERIA CON CUCINA)」が赤坂サカスの赤坂 Biz タワー1階にオープンした。「イルカルディナーレ」は、1980年に銀座「ソニービル」に開業した正統派のトスカーナ料理を提供するリストランテ「サバティーニ・ディ・フィレンツェ 東京店」を系列に持つトラットリアで、「イル カルディナーレ 赤坂店」は、2017年に開業したGINZA SIXにある銀座本店に次ぐ2号店となる。cardinale(写真)オリジナルのグルメ スライス ピッツァは1枚ごとにオーダーできる。ベースの生地を一度焼いて置き、オーダーが入ってから再度あたためた上でフレッシュな具をトッピングするので、サーブ時間を短縮できると同時にできたての美味しさを味わえる。

トスカーナ料理を中心としたイタリアンをカジュアルな雰囲気で楽しめる同店だが、新提案の"イタリアン グルメ スライス ピッツァ"は、直径50cmの超大型ホール生地にトマトソースとビアンコの2種類のソースを塗って、8等分にカットして焼いた後、1ピース毎にイタリア州都の名物料理や旬の食材をトッピング。1枚ごとにイタリア各地を旅するような楽しさがあり、生野菜たっぷりで前菜感覚でいただけるのも嬉しい。生地はカリカリとしたクリスピーな食感だが、フランスパン用の粉が入っていて食べ応えもある。お酒のアテ感覚で1枚からオーダーするのもおすすめだ。
ilCardinal02 店内には、入口横に設置されたアペリティーヴォ テーブル(写真上右)が設置されていたり、天気の良い日は屋外のテラス席も気持ちがいい。アクセスもよくロケーションも抜群なので、ピッツァとともにネグローニやアペロールスプリッツ、ビール片手にアペリティーヴォを楽しみたい。

ilCardinal_infoイル カルディナーレ 赤坂店(il Cardinale Akasaka PIZZERIA CON CUCINA)
東京都港区赤坂5丁目3-1赤坂Bizタワー1F
Tel:03-5545-7767
営業時間:11:00~23:00(日・祝11:00~22:00)
定休日:不定休
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