ジャヌ東京「ジャヌ メルカート」

2024年3月13日、東京で最新の注目スポットである麻布台ヒルズに「ジャヌ東京」がOPENした。これは「アマン東京」はじめ世界中にラグジュアリーホテルを展開する「アマン」の姉妹ブランド「ジャヌ」世界初のホテル。今後都市や秘境、ビーチデスティネーションなど世界十二か所で展開を予定しているが、ブランド初の拠点として、新たなチャレンジに世界各都市に先駆けて東京が選ばれたわけだ。

salvatore_cuomo7「ジャヌスイート」

自然光が差し込むゲストルームは、東京タワーや麻布台の街並みを一望の元に見渡せる284平米の「ジャヌスイート」はじめ全122室。アジアンテイストのインテリアに現代ヨーロッパのエッセンスを加えた空間は、国際都市東京を代表するホテルとなるはずだ。「ジャヌ東京」のコンセプトは「つながり」「探究心」「インスピレーション」であり、8つのレストラン&バーや広さ4000平米という都内最大級を誇るウェルネス&スパ施設にはそのコンセプトが顕著に現れている。

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(左)鮨「飯倉」(右)広東料理の技法をベースにした、モダンチャイニーズ「虎景軒(フージン)」
pullman_01炭火焼き「SUMI」pullman_01「ジャヌ メルカート」

まず注目すべきはさまざまなチョイスがあるダイニングだろう。和食は鮨「飯倉」と炭火焼き「SUMI」の2軒。モダンチャイニーズ「虎景軒(フージン)」では名物の北京ダックを是非。カウンター席もある「ジャヌ グリル」「ジャヌ ラウンジ & ガーデンテラス」はランチや軽食まで使い勝手がいいのが魅力。「ジャヌ メルカート」は本格的イタリア料理のオールデイダイニング。スイーツならテイクアウトもイートインもできる「ジャヌ パティスリー」へ。大きめのオリジナルマカロン「ジャヌロン」はお土産にも喜ばれそう。夜景とお酒を楽しみたいならば「ジャヌ バー」がある。ミクソロジーの第一人者南雲主于三氏が監修するオリジナルカクテルは実に個性的で会話も盛り上がること必須。

pullman_01「ジャヌ パティスリー」
pullman_01「ジャヌ バー」

ウェルネス&スパ施設「ジャヌ ウェルネス」は「ジャヌ東京」に泊まったなら是非利用したい必見スポット。約4000平米の施設内にはこれも都内ホテル最大級340平米のジムがあり、最新のイタリア製マシンで、体幹を鍛えるさまざまなエクササイズが体験できる。25mのインドアプールは都会のリゾートそのものといった雰囲気で、社交場ともなるラウンジプールもある。またプライベートスパハウスはトルコ式サウナ(ハマム)とロシア式サウナ(バーニャ)が楽しめるだけでなく、トリーメント施設も充実している。

pullman_01ジャヌ ウェルネス

これは全ての施設に共通するのが「ジャヌ東京」のコンセプトである「つながり」「探究心」「インスピレーション」だ。全てのレストランはゲストとのつながりを大切にしており、ライブキッチンが多いので自然と会話が生まれるはずだ。「ジャヌ ウェルネス」はグループで行うエクササイズも多く取り入れているので、1人で滞在しているゲスト同志の間にも自然と会話が生まれ、国境を越えた人と人との繋がりが生まれるだろう。またさまざまなアートやディテールには人の好奇心や探究心を刺激する要素が散りばめられており、滞在中に多くのインスピレーションを与えてくれるのも「ジャヌ東京」ならでは。泊まるだけのホテルから他のゲストやスタッフとのつながりを楽しむ。「ジャヌ東京」はこれからのホテルライフにおいて、ニュースタンダードとなっていきそうな数多くの魅力に溢れている。

■ジャヌ東京 https://www.janu.com/janu-tokyo/ja/

text by Masakatsu Ikeda

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池田匡克
ジャーナリスト/イタリア国立ジャーナリスト協会会員

1967年東京生まれ。1998年よりイタリア、フィレンツェ在住。イタリア料理文化に造詣が深く、イタリア語を駆使してシェフ・インタビュー、料理撮影、執筆活動を行う。著書に『伝説のイタリアン、ガルガのクチーナ・エスプレッサ』『シチリア美食の王国へ』『イタリアの老舗料理店』『世界一のレストラン オステリア・フランチェスカーナ』など多数。2014年イタリアで行われた国際料理コンテスト「ジロトンノ」「クスクス・フェスタ」などに唯一の日本人審査員として参加。2017年イタリア料理文化の普及に貢献したジャーナリストに贈られる「レポーター・デル・グスト」受賞。2023年、日本全国の北海道から沖縄まで100店の高級イタリア料理店が参加する大型レストランイベント「ITALIAN WEEK 100」のディレクターに就任。