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6月5日(水)は、国連総会が制定した世界環境デ―。日本では、環境の日と呼ばれている。この日を含む「環境月間」である6月には、世界各国で環境保全の重要性を認識して、さまざまな行事が開催される。

京都の中心部、河原町にある"GOOD NATURE”をコンセプトにしたトータルライフスタイル施設「GOOD NATURE STATION」では、環境月間である6月1日(土)~30日(日)まで、サステイナブルなモノ・コトが集まる「GOODなマルシェ」をはじめ、廃プラスティックを素材にしたアートワークの企画展示「延命~life extension~」、京都府発の導入となる不用品回収を行う資源循環サービス「PASSTO」とペットボトルキャップ回収ボックスの常設をスタートするなど、館内で楽しみながら、環境問題を考えるきっかけを見つけられるイベントやキャンペーン・ワークショップ「地球にGOODアクション」を開催する。

今回、編集部は環境月間スペシャル企画「地球にGOODアクション」を体験し、環境問題を堅苦しく考える「ストイック・ナチュラル」から「エピキュリアン(快楽)・ナチュラル」へ、もっと身近で自分らしく、地球にも健康にも良いことを考えるきっかけになる様々なトピックをレポートする。


サステナブルなモノ・コトが集まる地球にGOODなマルシェsen
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「地球にGOODアクション」は、6 月1日・2日の両日に正面広場「MAENIWA」で開催された「地球にGOODマルシェ」を皮切りにスタート。各種出店ブースは、いずれも環境の循環を考えた商品でありつつも、フードも美味しく、ワークショップも楽しい! マルシェを訪れたのは夕方だったが、たくさんの人で賑わっていて、お買い物や食事を楽しみながらたくさんの笑顔であふれいたのが印象的だった。

<フード>「MARKET」流通に出回らない規格外の果物の美味しさを楽しむ。 
fukui_01ph01(写真)「MARKET」では完熟日向夏を丸絞りにしたフレッシュジュースが人気に。

通常流通には出回らない規格外の果物でも、美味しさは変わらない。マルシェでは、宮崎県日南市産の完熟日向夏をそのまま丸絞りにしたフレッシュジュースを販売。しわが寄っていると売り物にならなくても、実はそれは完熟した証。美味しさはとびきりなのだ。砂糖不使用でも自然の甘みで十分に美味しいと、マルシェでも人気。

<おにぎり>「88/O」、<グラノーラ>「mi norhodo」体にも環境にも優しい食材を。
fukui_01ph01(写真)左/「いきる“食”をていねいに」をコンセプトに、体にも環境にも優しい食材で、こだわりの握りたておにぎりを販売する「88/O(エイエイオー)」。右/有機の原材料を厳選したグラノーラブランド「mi norhodo」

ほかほかのご飯を大ぶりのおにぎりにして提供していたのは、おにぎりキッチンカーの「88/O(エイエイオー)」。「おにぎりの美味しさを通して食の大切さを発信する」をコンセプトに、フードロスの観点から、卵を産む役目を終えたニワトリでも、平飼いされ、おからなどの安全な食材をエサに飼われた鶏は美味しくてヘルシー。国産原料100%使用のこだわり「絶品かしわおにぎり」は大人気だ。

おにぎりキッチンカーの向かいには、有機の原材料を厳選し素材の旨味を最大限に引き出したグラノーラブランド「mi norhodo」が出店。「“背景”を味わうことができるグラノーラ」としてグラノーラそのものだけでなく、パッケージや流通経路、廃棄に関しても環境に配慮した設計・運用を実践している。良質な素材の豊富な栄養がたっぷりで、環境にも良く、体もよろこぶ。

自分にできる環境に良いアクションを考えるワークショップ sen

<ワークショップ>「Reprise」×<似顔絵体験>「WORLD1」プラスティックの再利用の可能性。
fukui_01ph01fukui_01ph01(写真)上/ペットボトルキャップのフレークを好きなようにデザインして熱プレスしたら完成。右/プレートが出来上がるまでの間、隣の似顔絵ブースへ。

廃棄されるプラスティックに新しい息吹を吹き込んで、再生プラスティックの可能性を広げる活動をしている鹿児島県霧島市の「Reprise(リプライズ)」によるワークショップは、ペットボトルキャップのフレークを好きなようにデザインして、自分だけのオリジナルシートを作成。普段、何気なく捨ててしまっているペットボトルキャップが大変身。子供から大人まで自分の好きなカラーリングを楽しんでいた。

出来上がったシートは、隣のブースの京都で活動する似顔絵作家チーム「WORLD1(ワールドワン)」によって描いてもらった似顔絵のフレームカードにして持ち帰ることができた。似顔絵体験では、自分が取り組みたい”地球にGOODアクション(環境に良いアクション)"を選んでそのアクションを実現している姿を描いてもらえるというちょっとユニークなものだ。"地球にGOODアクション"している自分の似顔絵は、SNSのアイコンにするのにもぴったり。

プラスティックの明るい未来のために。「延命~life extension~」senfukui_01ph01(写真)企画展「延命~life extension~」で展示を手掛けた「Reprise」の髙⼭元気氏。

GOOD NATURE STATION 4Fの「GALLERY」では、「地球にGOODマルシェ」でワークショップを開催した「Reprise」による特別展示が、6月1日(土)~30日(日)まで開催中だ。土に還らずにゴミになってしまうプラスティックを、新たな視点で眺めて、その使い道の再構築を試みる再生プラスティック事業を立ち上げた「Reprise」の髙⼭元気氏。生産から廃棄までの時間が非常に短いペットボトルキャップ。そのキャップを回収し、洗浄、分別、粉砕を行い、新たな材料として活用する。もう一つは、再生プラスティック工場で出る残渣(ざんさ)を回収して、これも材料として使用してさまざまなものづくりを試みている。それは、プラスティックをただ燃やして灰にしてしまうことなく、再びプラスティックとして使用することで、未来の貴重なエネルギー資源を延命させることを目的としている。
fukui_01ph01(写真)製品化の実現に向けて制作中の、再生プラスチック製のお皿。

今回の特別展示では、ペットボトルキャップをはじめとした廃プラスチックを素材に制作したコースターやプレートを展示。さらに6月1・2日で行われた「地球にGOODマルシェ」のワークショップで出たシートの一部を使用して制作する「ランプシェード」を展示する。また6月3日にはプラスティック廃材を使った、アクセサリー作りのワークショップも行われた。展示を訪れれば、廃プラスティックがこんなにも魅力的なプロダクトに生まれ変わるのだという、驚きとともにゴミをゴミとして見ていた自分自身の視点に変化がもたらされるはず。

その他、環境月間中の「GOOD NATURE STATION」は、館内も環境月間仕様に装飾される。開業当初から行ってきた環境への取り組みを、館内の各所にタペストリーにして掲示する。ぜひこの機会に訪れて、買い物や食事を楽しみながら、健康的でいいものを自分らしく取り入れるライフスタイル"GOOD NATURE"を体験してみてはいかがか。

「地球にGOODアクション」特設ページ

information


GOOD NATURE STATION

所在地:京都市下京区河原町通四条下ル2丁目稲荷町318番6
アクセス:京都河原町駅下車、5番出口より徒歩2分